“LSCAT杯”浙江省笔译大赛二等奖作品 (日语1810班 陈宇欣)

发布时间:2023-03-10

届“LSCAT杯”浙江省笔译大赛

二等奖

项目:日译汉

日语1810班陈宇欣

縄文時代にすでに確認できる鳥食は、歴史の推移とともに徐々に体系化され、洗練され、室町時代後期ともなると、非常に多彩な野鳥料理が生み出された。そして、それが江戸時代の爛熟した鳥食文化の基礎となった。鳥食文化の全盛期となった江戸時代には、江戸周辺で行われる鷹狩という儀礼行為によって、将軍の威光と社会秩序を保とうとした幕府が、江戸周辺農村の鳥猟とそこから江戸への鳥の流入、そして江戸における鳥商売を厳重に管理し、統制しようと目を光らせた。

在绳文时代,就已经得到证实的鸡肉料理,随着历史的推移逐渐变得体系化,考究化。到了室町时代后期,出现了各种各样的野鸡料理。同时,这也为江户时代成熟的食用鸡肉的文化打下了基础。食用鸡肉的文化在江户时代达到了顶峰,在这个时期,由于江户周围实行了被称作鹰狩的行为礼仪,幕府为了守护将军的威望、维护社会秩序,开始严密监视江户周边农村进行的野鸡狩猎,以及从农村到江户的鸡流动情况,并且在江户对鸡买卖进行更加严格的管理、控制。


王権による狩猟の支配は、歴史上、世界の広い範囲で見受けられるが、巨視的な観点からいえば、江戸幕府の鳥猟や野鳥流通の統制は、そのような王権による自然支配の類例といえるだろう。この野鳥の統制は、将軍が住まう江戸に特有の現象で、京阪などのほかの地域ではここまでの厳格さはなかったようである。その点で、江戸の鳥食文化は、天皇制を維持しながら、京の都から離れた江戸で実質的な「王権」を簒奪した徳川政権が生み出した文化だともいえる。

王权对狩猎的掌控,无论是在历史上、还是在世界上,都有所体现,但从宏观的角度来说,江户幕府对于野鸡狩猎和流通的统一管制,可以说是王权支配自然的例子之一。这种对于野鸡的统一管理,是在将军居住的江户特有的现象,在京都、大阪等其他地区则没有这么严格。从这一点上来看,江户食用鸡肉的文化,可以说是在维持着天皇制度的同时,夺走了实质“王权”的德川政府在远离京都的江户,创造出的文化。


江戸では武士や裕福な町民たちも、料理技術を習得した専門の料理人たちによって生み出された鳥料理に舌鼓を打っていた。贈答にも使われる贅沢品である野鳥の商売は、経済的にうま味があったため、堅気の商人のみならず、侠客や詐欺師、密売人といったアウトローたちも群がった。

在江户,武士和富裕的住民们也对那些掌握烹饪技术的专业厨师们发明的鸡肉料理赞不绝口。由于野鸡物美价廉,它经常被当做是一种答谢他人的奢侈品。不仅是正经的商人,还有赌徒、诈骗犯、走私商人这些被剥夺公民权的人们也会聚集在一起食用。


野鳥を江戸に供給する江戸の周辺の農村地帯は、鳥商売を介して江戸と密接につながっていた。そこでは合法的な狩猟が行われていたとともに、非合法な密猟や、それを江戸へと隠して運び込む密輸も横行していた。アウトローたちのなかには、その監視の目を巧みにかい潜り、稼ぎを上げる者がいたが、一方で、あえなく捕縛され、厳罰に処される者もいた。鳥産地の村には、狩猟方法や狩猟期間を規制し、共同で狩猟を行う共的な仕組みも存在した。

江户周边农村地区将野鸡供给江户,靠着野鸡买卖与江户紧密相连。那里进行着合法狩猎的同时,也经常发生非法的偷猎以及将其秘密搬运到江户的走私行为。在那些偷猎、走私的家伙中,有人巧妙地躲过监视,赚到这笔钱。但另一方面,也有一些人走私不久之后就被逮捕,处以严罚。在盛产鸡的村庄里,也限制了狩猎方法和狩猎时间,存在着共同进行狩猎活动的公共组织。


日本の鳥食文化は、魚やほかの動物たちの食文化には見られないような、政治や経済、社会、儀礼などをめぐる複雑な文化複合体を形作ってきたのである。しかし、この文化複合体は、近代化の過程で崩壊し、結果、現代日本人は野鳥の味を忘れてしまった。

日本食用鸡肉的文化,创造了我们在鱼和其他动物的饮食文化中看不到的,围绕政治、经济、社会、礼仪等要素的复杂的文化复合体。但是,这种文化复合体却在日本近代化过程中崩坏,最终,现代日本人忘记了野鸡的味道。